一新総合法律事務所の弁護士が執筆した『子どものためのやさしい法律ガイド』（考古学書店刊）から、交通事故に関する記事をご紹介します。

 

交通事故を防ぐため、ぜひお子さまと一緒に理解を深めてください。

 

＜新潟の弁護士と学ぶ、子どものための交通事故ガイド＞

 

第１回目　事故はなぜ起こるの？

第２回目　事故の責任は誰に？

第３回目　命の値段はいくら？

第４回目　交通事故を起こしたら

第５回目　もし交通事故にあったら

第６回目　保険のいろいろ

 

 

第１回目のテーマは、「事故はなぜ起こるの？」です。 

 

 

翼君と菜々子さんが、学校に登校するときお母さんは必ず家の玄関で「気をつけてね」と言います。

 

それでも事故にまきこまれるかもしれません。事故が起こるのはなぜでしょうか。

 

 

■■　登場人物　■■

 

翼君

 

 菜々子さん

 

一新総合法律事務所の弁護士

 

 

 

 

 

ニュースを見ていると、毎日のように事故の報道がされているよね。

 

 

 

 

 

うん。交通事故、ガス爆発事故、エレベータの事故とか、いろんな事故があるね。

 

 

 

 

 

ぼくたちの周りは大丈夫かな。

 

 

 

 

 

うーん。ニュースを見ていると他人事のように思ってしまうけど、わたしたちも道路を横断して学校に通っているし、お家にはガスレンジがあるし、同じような事故が起きても不思議ではないよね。

 

 

 

 

 

同級生の小次郎君のお家は、マンションだからエレベータもあるしね。 

  

 

 

 

 

うん。人が生活している場所では、どこでも事故は起こりうるね。決して他人事ではないんだよ。

 

 

 

 

 

うーん。ぼくたちが事故の被害者になるかもしれないと考えると怖いね。

 

 

 

 

 

なんで事故が起こるのかな。

 

 

 

 

 

事故が起こるような場所に共通することは何かな。

 

 

 

 

 

あっ、自動車やガス、そしてエレベータのドアも考えてみれば危険よね。

 

 

 

 

 

気付かなかったけど、ぼくたちの身の回りは危険なことでいっぱいだ。

 

 

 

 

 

何で、こんなに危険な物がわたしたちの周りにあるのかしら。

 

 

 

 

 

自動車がなければドライブもできないし、家族旅行も不便になっちゃうよ。

 

 

 

 

 

ガスレンジがなければ、お料理が大変ね。

 

 

 

 

 

エレベータがない高層マンションなんて住みたくないね。

 

 

 

 

 

そっか。危険だけど、みんなわたしたちの生活に便利なものばかりね。

 

 

 

 

 

そうだね。危険だけど便利な物もあるから、危険な物をすべて禁止にすることはできないんだよ。だから、危険な物を使ってもいいけど、安全に使うためには「ルール」を守ることが重要なんだ。

 

 

 

 

 

じゃあ、事故を防ぐためには「ルール」を守ればいいんだね。

 

 

 

 

 

事故を防ぐにはどんなルールがあるのかな。

 

 

 

 

 

ガスレンジは、ガスを使うからガスが漏れていないかを定期的に検査する必要があるね。

 

 

 

 

 

エレベータもブレーキがかかるか、ロープが傷んでいないか、などを定期的に検査しなければならないね。

 

 

 

 

 

交通事故の場合はどうだろう。やっぱり事故を防止するためには、自動車の定期検査をすればいいのかな。

 

 

 

 

 

たしかに、車検制度があって自動車の安全点検が義務づけられているよね。だけど、それだけで交通事故を防ぐことができるかな。

 

 

 

 

 

最近、お酒を飲んで自動車を運転していた人が大きな事故を起こしたよね。

 

 

 

 

 

うん。飲酒運転や、スピード違反など、ルールを守らないで事故を起こす大人が多いよね。自動車の安全点検だけでは交通事故を防ぐことは出来ないみたいね。 

 

 

 

 

 

ガス爆発の事故や、エレベータの事故は事前の安瀬点検が重要だってことがわかったけど、交通事故はなぜ事前の安全点検だけでは不十分なんだろう。 

 

 

 

 

 

操作が難しいからかな。 

 

 

 

 

 

そっか。ガスレンジやエレベータはボタンを押すだけだね。それらに対して、自動車の運転は、前方をみて安全を確認した後、アクセルでスピードを調整したり、ハンドルをきるときも左右の安全を確認しながら徐行したりなど操作が複雑だね。 

 

 

 

 

 

操作が複雑だからこそ、自動車を運転するには練習をしたうえ、免許証が必要なのにね。

 

 

 

 

 

交通事故を防ぐためには、自動車の安全点検だけでなく、運転手が運転の際に守るべきルールもしっかりと守ることが重要なんだね。 

 

 

 

 

 

歩行者も、道路に飛び出したりしないでルールを守ることが交通事故にあわないために重要だね。

 

 

 

 

第２回目の次回は、「事故の責任は誰に？」をお送りします。

 

 

交通事故｜新潟の弁護士による被害者相談

 

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